下記の図ですがTPL(タイプレミアリーグ)とJ1リーグの得点ランキングです。名前とチーム名はここでは重要ではありません。ですから名前やチームがまったく分らなくても大丈夫です。
ちなみに1位のヘベルチという選手、実は元Jリーガーでザスパ草津やベガルタ仙台でプレーした経験があり、日本ではJ1、J2あわせて2年で5得点しか出来なかったのですが、タイではどうどうの1位、これが即Jリーグとタイのリーグの実力差、つまりJで活躍できなかった選手でもタイでは十分通用する=タイサッカーリーグのレベルが低いということではありません。
ポイントは何かというと背景が青いのが外国人選手、白いのが自国の選手(TPLはタイ人、Jリーグは日本人)を表しています。なんとTPLはランキング10位以内にタイ人が1人もいません。(5位の下地選手はタイではもちろん外国人です)1人もいないということは少なからず驚かざるを得ません。
そしてこちらはJ1の得点ランキングですが、7点以上取った選手13人のうち外国人は5人、日本人はなんと8人もいます。
こちらはJ2の得点ランキング、8点以上取った選手15人のうち外国人はたった5人、ここからわかることはタイのプロリーグにおいては攻撃に関する外国人への依存度が異常に高いということです。
このようなデータを出すと黎明期のTPLと成熟してきているJリーグとは違うと言う意見や、また現在のタイプレミアリーグは資金が豊富で(この件に関しては都市伝説のレベルです)Jリーグより良い条件で外国人を取れるからと言う方もいるかも知れません。が、下記の表を観て頂ければそうでないことがわかります。
Jリーグが始まった1993年~94年はバブル崩壊後とは言え、40歳になり衰えはあったもののジーコ(鹿島アントラーズ)を始めイングランドのゲイリー・リネカー、(名古屋グランパス)ラモン・ディアス(横浜マリノス)、サルヴァトーレ・スキラッチとドゥンガ(ジュビロ磐田)、レオナルド、ジョルジーニョ(鹿島アントラーズ)などどれもワールドカップ優勝経験者が3人、準優勝経験者が1人、得点王が2名と名だたる大物が在籍していました。もちろん獲得資金は現在のタイプレミアリーグとはまったく比較ならないほどの金額です。そんな中でもやはり日本人が得点ランキングに入っていることがわかります。
ランキング上位は外国人に譲ってはいるものの得点における外国人の依存度は現在とほとんど変わりません。
タイのサッカーでは主に中盤を省略してゴール前にボールを集め得点能力の高い外国人に託すというのが未だに主流で、特に足の速い選手やフィジカルが強く、少ないタッチでゴールを量産出来る能力の高い選手が相手チームの前線へのプレッシングとか中盤でのゲームメイクやパスのつなぎと言った能力より重視されます。
日本からJの有名な選手がタイに来ても過去の実績やテクニックに関わらず重陽されないことがままありますが、このあたりにその原因があるかも知れません。事実、あるチームに居た中盤でパスセンスやドリブル能力に秀でた選手がほとんど使われず退団して行ったことがあります。つまり戦術としてそういった選手を必要としない戦術が主流のようです。
ここ数年は日本人の監督が誕生し、現在では1-3部まで合わせて4人の日本人監督が就任して戦術面での改革が期待されていますが、明確な監督のビジョンがあってもチームによってはタイ人のヘッドコーチが絶大な力を持っており、それまでのやり方を変えようとしないこと、また選手の基本戦術に対する価値観を変えるには1-2シーズンでは難しいという側面があるということです。
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