2014年8月27日水曜日

茂庭照幸・大久保剛志が先発出場!アーミーユナイテッド×バンコクグラス(2014年8月2日、第27節)

バンコク在住の会社員によるタイ・サッカープレミアリーグの観戦レポートです。
今回はTPL(タイ・プレミアリーグ)8位のアーミーユナイテッドと25節でレポートした10位BGFC(バンコクグラスFC)の試合(2014年8月2日、第27節)です。

この試合、アーミーの船山選手は出場せず。BGFCの茂庭照幸選手と大久保剛志選手ともに先発出場、前節に首位ムアントンユナイテッドを破り4位に沈めたBGFCとBEC TEROに負けて順位を一つ下げた両リームの試合は立ち上がりから積極的な攻撃でアーミーユナイテッドが主導権を握ります。
前半9分右サイドを10番ブラジル人のボッティがドリブルで上がり、33番タナコーン選手とのパス交換で浮き球気味のボールに相手34番のDFが処理を誤り、ボッティがボールを奪ってペナルティエリア前にぽっかりと空いたスペースに進入し正面から豪快にゴール!茂庭選手がすぐに察知してカバーに入るも間に合わず。周りの選手は他の選手のマークに入っていたため完全にフリーで打たせてしまいました。
その直後の14分にまたボッティが魅せます。センターライン付近から左サイドをドリブルで一気に駆け上がった選手が出したクロスに今度はダイレクトのボレーがゴールに突き刺さります。それも左からのクロスに右足で合わせるという難しいタイミングでの美しいゴールでした。

このプレー、ボッティはボールがゴール前に流れるタイミングで走りこんで来たのですが、ニアをカバーしていた茂庭選手の後ろに
2人のDFがボー折るウォッチャーになってしまいボッティをまったくケアせず完全にフリーで打たせています。このあたりのプレーがしっかりと出来ないといけません。


その後もアーミーは何度もゴール前に攻め込み、ボッティの個人技からのシュートやミドルレンジからのシュートなどあわやというチャンスが何度もありました。BGFCは大久保選手が積極的に動き回りスペースを突く動きをしているのですが、見方の選手がそれに呼応できないという状態、大久保選手がパスを出してから早い動きで前に仕掛けて行こうという私のような素人でさえわかるようなアクションにさえまったく反応がなく、無意味な横パスを出しては単調な攻撃に終始します。これはこのチームに限ったことではなく、他のチームでもよく見かけます。 
触ってもいないのにゴール判定!
一方、バンコクグラスは中盤がもたついて決定機にまで持ち込めず。イライラが募っているのか攻撃がちぐはぐになってしまいゴールを奪えない中39分、中途半端なボールロングボールがアーミーゴール前にあげられるのですがゴールキーパーが目測を誤って味方選手と接触してボールを取れずそのまま前線に詰めていたBGFC20番の去年までFC岐阜にいたバージェ・イリオスキ(マケドニア)の前をかすめてそのままゴールイン!

あっけにとられるアーミーの選手と喜ぶバージェ、このゴールは実際にはオウンゴールもしくはロングボールを出した選手のゴールになるはずですが、まったく触っていなかったバージェのゴールと発表されてしまいます。

彼も触ろうと思えば触れたのでしょうが、そこまで考えていなかったのでしょう。



後半はDFラインを立て直したBGFCは大きなミスもなく、足が止まり始めた終盤には次々とゴールを狙いますが、追加点は奪えず試合終了、アーミーはバンコクユナイテッドを抜いて7位に浮上、バンコクグラスはラチャーブリと入れ替わって11位に下がりました。
この試合BGFCはいい展開の場面でのミスやラストバスが繋がらないなど最後の一手が決まらないという状況で大久保選手は左サイドを中心にDFライン付近から最前線まで動き回りますがボールタッチも少なく今日は見せ場もなくゴールを見ることはできず。

チームとしては茂庭選手を中心に後半ディフェンスを崩されることもなく安定していただけに前半の2失点が悔やまれところですが、調子は悪くなさそうなので今後の活躍に期待します。

(今回茂庭選手の写真がまったく撮れませんでした。楽しみにしていた方々、申し訳ありません!!)

 Facebookとtwitter始めました。
タイフットボールチャンネル
 タイフットボールチャンネルFacebookページ   タイフットボールチャンネルtwitterページ




茂庭照幸 大久保剛志 バンコクグラス アーミーユナイテッド

2014年8月18日月曜日

杉本恵太選手、小川圭祐選手が出場!エアポートセントラル×チェンライユナイテッド 観戦レポート(2014年・第27節)

バンコク在住の会社員によるタイ・サッカープレミアリーグの観戦レポートです。
今回、24節と同じエアフォース・セントラルFCと、23節でレポートしたチェンライ・ユナイテッドの試合(201482日、第27)です。

チェンライ・ユナイテッドは現在リーグ4位で、3位ムアントン・ユナイテッドとは勝ち点差8と、今後の戦いが期待されます。

このチームにはシーズン直前に収入した日本人GM(ジェネラルマネージャー)の鈴木氏がおり、今日もスタンドで観戦されていました。チェンライ・ユナイテッドには現在選手スタッフ合わせて5人がおり、チョンブリFCに次いで多い規模となります。

この日の先発は
杉本恵太選手のみで、ディビジョン2(3部)リーグからレンタル移籍中の小川圭祐選手はベンチスタート、村上一樹選手は今回も帯同していませんでした。鈴木氏によると次節くらいには出場できると言うことです。

前半(杉本選手が先発、エアフォースが先制)




試合開始直後
3分、早速チェンライが速攻からクロスに14番ブラジル人のマルケスがヘッドで合わせてゴールかと思われたのですが、オフサイドでノーゴールの判定。

その直後、今度は5分にほぼ同じような展開でエアフォースがカウンターから左サイドの20番のトッサポンのクロスにチェンライの最終ラインギリギリからすごいスピードで飛び出して来た9番のハン・スーファン(韓国)がヘッドで豪快に叩き込みあっさりと得点する。


20節以降、エアフォースは調子が良く、ディフェンスラインがしっかりしており、チェンライはなかなか攻め込むチェンスが掴めません。

数少ないチャンスにもベテランGKコーシンにシュートをことごとくブロックされ、逆にチェンライは甘いパスをカットされて次々とピンチを迎えることになります。

杉本選手は右に左にサイドを変えて空いたスペースに入って行きますが、パスが通って来ないためチャンスを作れないまま前半は終了、この2試合杉本選手を見ていますが、テクニックとスピードはさすがJリーグ経験者。

後半(杉本選手に代わって、小川選手が出場)


後半早々、流れを変えるためか杉本選手に変えて小川選手が投入され同点を狙いに行き徐々に押し込んで行きますが、今日はGKの調子がいいためどうしてもゴールを割ることができず、そのままずるずるエアフォースのペースで試合が進んで行きます。


時間が無くなって行く中、ゴール前で自由にプレーをさせてもらえないことに選手のフラストレーションも溜まって来たのか84分、9番のチョクラップが相手DFを引き倒した上に相手選手にボールをぶつけたことにより2枚目のイエローカードで退場、1点リードされた状態でチェンライは1人少ない状況で戦うハメになります。

チェンライは、10人になりながらも86分にはFKから22番ピチットポーンが強烈なミドルを放つなどセットプレーから仕掛けますがGKコーシンの壁は堅くタイムアップ、下位のエアフォースに痛い敗戦となってしまいました。チェンライのシステムも選手の出来もさほど悪い感じは無いように感じましたが、タイの北部からアウェイの試合に来るハンディも少しはあったかもしれません。

順位は5位のスパンブリーがブリーラムに4-0で負けたため日曜日の試合で6位のシンタールタが勝っても得失点差で順位の変動は無いはずですが、上位との差が開かないよう村上選手復帰して杉本選手が本来のプレーをし小川選手がチームにフィットすれば不動の上位3チームを脅かすことに期待しましょう。

 Facebookとtwitter始めました。
タイフットボールチャンネル
 タイフットボールチャンネルFacebookページ   タイフットボールチャンネルtwitterページ
杉本恵太 小川圭祐 村上一樹 エアフォースFC チェンライ・ユナイテッド

2014年8月15日金曜日

タイプレミアリーグ サムットソンクラームFC×ブリーラム・ユナイテッド 観戦レポート(2014年・第26節)

バンコク在住の会社員KJさんのタイ・サッカープレミアリーグの観戦レポートです。
今回はタイプレミアリーグ(TPL20位のサムットソンクラームFCと首位ブリーラム・ユナイテッドの試合(2014727日(日)第26節)です。

今回初めてブリーラムの試合をレポートしますが、ブリーラムについてはいずれ詳しくチーム紹介をしたいと思います。とにかく東南アジア屈指のビッグクラブで資金は豊富、近年TPL(タイプレミアリーグにおいてもっとも成功したクラブです。

ホームスタジアムを使えないサムットソンクラームは今回アーミースタジアムでブリーラムとの対戦です。

サムットソンクラーム

サムットソンクラームには加藤友介選手がおり、昨年はD1(ディビジョン1=タイ2部)リーグナコーンラチャシマーFC15ゴールを上げ得点ランキング7位と大健闘、TPL(タイ・プレミアリーグ)での活躍が期待されています。

ただここまで監督の方針で出場機会が少なかったのですが、前節にソムチャイ監督が辞任し、この試合からは外国人監督を起用して挽回を図るべく加藤友介選手が先発に選ばれており観戦にも気合が入ります。

ブリーラムユナイテッド

一方ブリーラムはシーズン始めにはACLの過密日程により調子を落としていましたが、5月に入ってからは引き分けを挟んで負け無しの状態が続いており、ついに前節にムアントン・ユナイテッドから首位を奪取しました。




ブリーラムは3バックで守備の要CBの27番アンドレはカップ戦で鼻骨を骨折したため、ガードマスクを装着して出場です。


前半(GKワッチャラが、スーパーセーブ連発)

サムットソンクラームは4バックでの布陣、試合開始3分にドリブルでペナルティエリアに進入した17番アナウィンが倒れ、ブリーラムにPKが与えられます。この時私は双眼鏡で見ておりましたがあれはDFの正当なチャージでファールでは無いように見えました。これは特に意図的な判定ではなかったようです。

PKは10番でエースのジャクラパンが一度は決めたのですが、蹴る動作を途中で完全に止めてしまったため(PKでは蹴るために動き出してから止まってはいけないというルールがあります)やり直しで右に大きく外してしまいます。




今日のサムットソンクラームは最下位というのが嘘のような戦いぶりで、特に前半は王者ブリーラムに対して中盤では試合を支配されるものの、相手のミスにも助けられてサイド攻撃を中心に互角以上の戦いを見せてくれます。
それに対しブリーラムは14分にキャプテンの8番スチャオ、21分には7番のスペイン人カルメロがそれぞれ強烈なミドルシュートでゴール枠内を捉えますが、GKワッチャラが懸命のセービングで得点を許しません。
とにかく今日のワッチャラには何かが取り付いたようなスーパーセーブの連続でブリーラムの選手が放つゴール枠内へのシュートをことごとく止めてしまいます。


さらに攻撃は続き32分には左サイドからのFKに再度カルメロがヘッドで合わせますがバーの上を越えるなどゴールを割ることが出来ないまま前半は終了。今日は不調だったのか27分にはあまりボールに絡めなかった10番ジャクラパンがOUT、34番ニティポーンに交替します。

後半

サイドが変わりサムットソンクラームもうまくスペースを作り、開いたサイドにボールを出しゴールを狙いますがこちらもブリーラムのシワラックがセーブします。

ブリーラムは前半よりも最終ラインを上げて攻撃に厚みをつけ
60分に17番アナウィンが右サイドからドリブルで突破しセンタリングしたボールをゴール前でうまくマークを交わしながらカルメロがヘッドで押し込みついに先制点をあげます。

その後もブラジル人の
11番ルシオスピードを生かしたゴールエリアへの侵入や、アナウィンの豪快なミドルがポストを叩くなど再三の見せ場はあったものの、いつもとは違うサムットソンクラームの固い守りに阻まれ逆に終了間際にはFKを与えてしまいますが、ゴールはならずホィッスル!
0
1でブリーラムが勝利!

試合を振り返って

監督が替わり、まるで別のチームになったかのようなサムットソンクラームの選手は特に前半、いい気分でサッカーが出来たはずです。相手がブリーラムとはいえ、采配と選手の動きしだいではそれなりの試合が出来るということです。逆にブリーラムにはかなりストレスの溜まる試合だったはずです。
これでブリーラムは勝ち点3で首位キープ、チョンブリはチェンライと引き分けて勝ち点51(2位)、BEC TEROがアーミーに2-1で勝ったため勝ち点+3で51(勝利数の違いで3位)、ムアントンはバンコクグラスに負けたため勝ち点50のまま(4位)と優勝の行方はまったくわかりません。

ますます目が離せない試合が続きます!

動画:試合前の様子、国王賛歌



Facebookとtwitter始めました。
タイフットボールチャンネル
 タイフットボールチャンネルFacebookページ   タイフットボールチャンネルtwitterページ

ブリーラムユナイテッド サムットソンクラーム タイプレミアリーグ

2014年8月9日土曜日

橋本卓選手が1ゴール!TTMカスタムズ vs バンコクFC戦 観戦レポート(2014年・D1第23節)

バンコク在住の会社による観戦リポート、今回は初めてのDivision1(タイの2部リーグ、以下D1)の試合です。

TTMカスタムズFC×バンコクFC(2014年7月26日、第23節)の試合です。

(17番山内選手と橋本選手のマッチアップ、左側は黒部選手)
この試合のホームチームであるTTMカスタムズには、京都サンガを始めセレッソ大阪や浦和レッズでプレーしたベテランの黒部光昭選手、FC岐阜から移籍した杉本裕之選手、ロアッソ熊本から移籍の山内祐一選手の3人がプレーしています。

スタジアムはスワンナブーム国際空港のすぐ東に位置するラックラバン54スタジアム(Lad Krabang54 Stadium)で、アクセスはあまり良いとは言えない場所にあり、今日の観客は目算で600~800人と言ったところか?D1の集客としては少ない感じです。
対するバンコクFCは、オーソットスパーサラブリーから橋本卓選手を、シーズン途中からアーミーユナイテッドの能登正人選手を獲得してTPL昇格を目指しています。(能登選手は残念ながらこの日はベンチ入りしていませんでした。)


バンコクのFCの橋本選手は中盤の選手ですが、テクニックもあり得点も狙えるプレーヤーだと聞いていましたが、しっかりチームの中心的な存在として機能しています。

さすがにバンコクFCはリーグ上位につけているだけあり得点ランキング再三ゴール前までボールを持ち込んで決定機を作ります。TTMは山内選手が右サイドからドリブルで仕掛けるなど速い動きで攻撃参加、杉本選手は左サイドに展開、黒部選手は主に中央ですが、最前線から最終ラインまでしっかりケアしていました。

両チーム合わせて4人の日本人が出場、TTMの日本人は3人ともFWの選手ですが、持ち味はそれぞれ違うようです。


前半(バンコクFCが先制、その後、激しい雨)

36分、右サイドの選手が速いドリブルで仕掛けたところを倒してしまいFKを得ます。

左足で蹴られたFKは、ゴール前に競っていたバンコクFCの34番CHAYWATから左サイドに詰めていたコートジボワールのDiarra Maliに渡り低い位置から頭で倒れこみながら押し込みます。

その後もバンコクFCは速い展開でボールを前線に出し追加点を狙う展開になりますが、前半終了間際から激しい雨が降り出しお互いボールを上手く繋げないまま前半は終了。

(山内祐一選手)

後半(豪雨、橋本卓選手がミドルシュートで追加点)

後半も豪雨の中、開始早々の49分に、バンコクFCコーナーキックがゴール前に上がりGKがパンチングでペナルティエリアの外にはじいたところを下がり気味の位置に居た橋本卓選手が豪快なミドルシュートをゴール右隅に叩き込みます。


このシュートは本当に見事でスタンドからこの日一番の歓声があがり選手も観客の前まで行って橋本選手を称えていました。

雨も止まず、このままバンコクFCのペースで試合が進むかと思っていたのですが、この後TTMカスタムズの反撃が始まります。

59分右サイド15番Anusorn(Anusroon)から山内選手へのパスが渡りそのまま中央にいる20番Nirut(Niroot)へ、それを倒れこみながらバウンドに上手くタイミングを合わせたノートラップのシュートは勢いこそないものの上手くGKのタイミングを外してゴール、距離は25mくらいあったでしょうか?非常にテクニカルなシュートでした。

70分くらいからはそれまでの豪雨がうそのようにあがりバンコクFCは何度もチャンスを迎えますが、TTM GKのTanasanの活躍もあり追加点は許さず。

試合終了間際の89分、バンコクFCのDFがファールを取られやや右側からのFKを1点目を決めたNirut(Niroot)が低い軌道でゴール右隅にゴール、終了間際にとうとう同点に追いつき試合は終了。
(杉本裕之選手)

大雨でピッチコンディションが悪い中、貴重な勝ち点1をもぎ取りましたが黒部選手をはじめ皆引き分けでは納得がいかないという表情でピッチをあとにしました。

今日は90分を通して、ややバンコクFCが有利に試合を進めていましたが、順位ほどの力の差は無いように感じました。

選手ではTTMで途中出場ながら2点を取った20番Nirut選手はMVP級の活躍でそのプレーは光るものがあり、年齢など詳しい情報は無いのですが、次回は日本人選手とともに注目してみようと思います。


Facebookとtwitter始めました。
タイフットボールチャンネル
 タイフットボールチャンネルFacebookページ   タイフットボールチャンネルtwitterページ

能登正人 橋本卓 黒部光昭 杉本裕之 山内祐一